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出生前検査・出生前診断の違い

テレビや雑誌などで、「出生前検査」や「出生前診断」という言葉を目にする機会が多くなってきました。一見、同じと思われがちな単語ではありますが、それぞれの言葉の意味は少し違います。

出生前検査

「おなかの赤ちゃんの健康状態」を調べる検査

出生前診断

おなかの赤ちゃんの健康状態を調べる検査(=出生前検査)のなかで、病気の診断をつけるもの

具体的な検査としては、出生前検査には胎児ドック、NIPT、クアトロ検査など、出生前診断には羊水検査や絨毛検査があげられます。

 

-出生前検査・出生前診断の違い-

 

たとえば、妊婦さんが妊婦健診で行う超音波検査(エコー検査ともいいます)は、おなかの赤ちゃんの発育をみるという点においては出生前検査のひとつといえます。ただし、妊婦健診のエコー検査で確認することは、心拍の有無や大きさなどに限られており、「病気があるか」という視点で全身をくまなく見る検査ではありません。これについては別のコラムで話したいと思います。

出生前検査・出生前診断、私も受けていいですか?

希望する妊婦さんは誰もが受けることができます。 年齢や赤ちゃんの心配事の有無に関わらず受けることができます(さらに当院では紹介状も不要です)

 

いままで日本では、妊婦さんからおなかの赤ちゃんの病気や出生前検査について聞かれたときにのみ情報提供を行っていました。2022年からはこれが一変し、出生前検査についての情報提供を、すべての妊婦さんに行う方針に変わりました。

 

 

方針が変わった理由として、そもそも生まれる前に何がわかるのか、どうやってわかるのか、情報提供が不可欠であるという考えによるものです。ですが、妊婦さんに情報提供があったからといって、必ず受けなくてはならない、というわけではありません。出生前検査についての正しい情報を知ったうえで、希望する場合に受けることができます。

 

時々、高齢を理由に検査を考える方がおりますが、生まれつきの病気や症候群の多くは年齢と無関係です。高齢妊娠/高齢出産であっても、若い妊婦さんであっても、自由に検査を受けることができます。

 

*年齢に関係する生まれつきの病気については、別コラムにてお話しします

NIPT 等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針(2022.2.25)

日本医学会、出生前検査認証制度等運営委員会

 

文責:認定遺伝カウンセラー 加藤ももこ

院長 林伸彦


この記事を書いたのは

林伸彦

林伸彦

当院では、赤ちゃんの健康を望む気持ちや、妊娠中の不安を理解し、多様な家族背景や価値観を持つ家族に対し、胎児診療を提供します。