HOME > コラム > 出生前検査・出生前診断ってなに?(2)

前回、出生前検査と出生前診断の違いや、検査を受ける対象についてお話しをしました。

→出生前検査・出生前診断ってなに?(1)

 

誰もが気になる出生前検査・出生前診断ですが、そもそもなんのために受けるものなのでしょうか。

なんのために受けるの?

カップルによって受ける理由はさまざまだと思いますが、共通する目的は「おなかの赤ちゃんのことを知るため」です。

 

順調に育っていることがわかれば、安心に繋がります。病気や障がいがわかった時には、その後どうするかを家族で考える機会に繋がります。

 

生まれつきの病気というと、ダウン症候群を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は「心臓病」が一番多く、頻度は100人に1人程度です。心臓病があると生まれた直後に具合が悪くなる心配がありますが、事前にわかっていれば、準備をして安全に赤ちゃんを迎え入れることができます。

 

赤ちゃんの手

出生前検査に期待すること4つ

1.安心するため

2.安全に迎えるため

3.胎児のうちに治療をするため

4.病気や障がいがあった時に迎え方を家族で話し合う機会を得るため

 

妊婦健診で順調と言われていたために、胎児ドックを受けず、生まれてから赤ちゃんの病気を知るという方がまだ多いのが日本の現状です。胎児クリニックに来られる方の中には、以前の出産のときに病気を事前に診断されず、出生後に辛い経験をしたという方もいらっしゃいます。母子ともに、そのような辛い思いを1度もしないためにも、初めての妊娠の時から出生前検査についてよく考えましょう。

 

検査

なにがわかるの?

出生前検査と一口にいってもさまざまな検査がありますが、なんでもわかる万能な検査はありません。費用が高い検査ほどたくさんのことがわかるという訳でもありません。

 

手のCT検査では、足の骨折はわかりませんよね。同じように、赤ちゃんに心臓病があるか知りたいときは、新型出生前検査でダウン症を調べるのではなく、エコーで心臓を見る必要があります。

 

検査の種類によってわかる病気や症候群はちがうため、「何が気になるか?」と「それがどの検査でわかるか?」を知っておくことが大切です。

次のコラムでは、出生前検査の種類についてお話ししたいと思います。

 

文責:認定遺伝カウンセラー 加藤ももこ

院長 林伸彦


この記事を書いたのは

林伸彦

林伸彦

当院では、赤ちゃんの健康を望む気持ちや、妊娠中の不安を理解し、多様な家族背景や価値観を持つ家族に対し、胎児診療を提供します。